調理師免許の取得には料理の技術は関係ありません。

このことは意外と皆さん知っていて、
「免許と料理の腕は関係ないんだよな。」とか
「そんな免許とって、なんか意味あるの。」なんて言われたことがあります。

たしかに調理師免許がなくても料理屋を開店できるし、
料理人として働くこともできます。

じゃあ調理師免許ってなんなんでしょう?

この疑問にたいして、
ひとつはっきり言えることがあります。

それは
調理師免許を持っている調理師(免許を持っていないと調理師と名乗れません)は
食品衛生の知識を学び、国家試験に合格している。
ということです。

僕は飲食店の最も大切なことのひとつが
お客様に安全な食品を提供することだと考えます。

“おいしい料理”以前に、まずは“安全な料理”
提供することが大切だと言っても過言ではないと思います。

料理自体は少し練習すれば、
それなりに見栄えに良いものが作れます。

でも、安全で、おいしく、安心して、食べられる料理は
しっかりとした知識、技術、経験が料理人自身にあるか、
またはそのような料理人の指導のもとではないと
提供することは難しいのではないでしょうか。

その客観的な目安のひとつが調理師免許なのです。

僕が調理師免許を取得しようと思ったのは
大腸菌O-157による食中毒が日本で大流行したのがきっかけです。

僕もそれまでは調理師免許なんか意味がない
と考えていた一人でした。

でも複数の死亡者まで出している食中毒のニュースに触れて
自分があまりに無知であることに怖さを感じました。
そして今までの自分がいかに無責任だったかを思い知りました。

それをきっかけに食品衛生学をはじめ栄養学など
調理師国家試験合格に必要な知識をしっかりと学び
O-157大流行の1年後には調理師免許を取得しました。

ノロにしてもインフルにしても感染拡大の要因のひとつは

人々の知識とマナー不足にあります。

調理に携わる者として、その部分の学びだけは欠かせません。